Raspberry Pi の OS用SDカードの作成と初期設定(その1)
その1では、Raspberry Pi の OS 用 SD (MicroSD) カードの作成、
初期起動時に行うの設定内容は、その2で記載しています。
現在の Raspberry Pi Model B は第4世代です。
私の所有製品は、Model B の初代と第3世代、
Zero、Pico です。
![Raspberry Piの画像](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/RaspberryPi_img1_1.png)
私の技量では、初代品で十分なのですが、
Wi-Fi 実装に惹かれ購入しました。
こんなに小さいのにで、Zero を。
続いて Arduino との比較で Pico を購入です。
Raspberry Pi 製品は、いろいろな Model があり、
また Model 内 にも多くの種類があります。
Model B、Zero、Pico の私なりの違いですが、
・Model B は OS が必要で、パソコンとして利用が可能です。
別途、パソコンを必要とせず、マイコンの開発環境を
Model B 自身で用意できます。
※速度等のスペックを無視すれば、一般のパソコンのように、
インターネットや統合ソフトを利用することも可能です。
・Zero も、OS を必要とするマイコンです。
IoT 端末として利用するのに適しています。
※Model B と同じく Zero 自身に開発環境を用意でき
Zero のみでの開発も可能ですが、スペックや仕様により、
遠隔操作による開発が主流でしょうか。
※パソコン的利用も可能ではありますが、スペック的に
無理があると思います。
・Pico はマイコンで、Arduino や microbit などに近い
位置づけ製品で、OS を必要としません。
※Pico を MicroPython で動作させる場合には、
Python 用の uf2 ファイルが必要です。
などでしょうか。
参考:
スイッチサイエンス(SWITCHSCIENCE)
・Raspberry Pi 4 Model B / 4GB(Element14製)
https://www.switch-science.com/catalog/5680/
¥7,700-
・Raspberry Pi Zero W
https://www.switch-science.com/catalog/3200/
¥1,320-
・Raspberry Pi Pico
https://www.switch-science.com/catalog/6900/
¥550-
どの製品も、キーボードやマウス、AC電源が必要ですし、
Zero のように、端子がmicroUSBやminiHDMIのものもあります。
また、USB端子が少ないものもありますので、
USBハブも必要になる場合もあります。
私の場合、センサーモジュールなどを繋いで
ちょっと試してみる程度の利用であれば、
Zero や Pico 以外は、仕様、費用的にも勿体ないです。
開発環境やシリアルモニタ環境が、
Raspberry Pi 自身に構築できるかできないかの
違いでの選択でしょうか。
Pico 以外の製品では、
使用するまでに、OS を入れた SD の作成と初期設定が必要です。
では、Pico 以外の OS を必要とする Raspberry Pi 向けの
OS を入れた SD(MicroSDカード) の作成方法です。
※注意:以降記載のなかで、 SD や SD カードと書いていますが、
現行の Raspberry Pi 仕様は、MicorSD カードです。
OSは、一般的に利用されている
"Raspberry Pi OS (32-bit)"
A port of Debian with the Raspberry Pi Desktop
を利用してみます。
このOS には、Python言語の開発環境(Thonny)と、
多くの言語に対応した統合開発環境の(Geany )が
付属していますので、直ぐに開発が可能です。
一般に Raspberry Pi の OS には、
・Raspberry Pi OS (32-bit) [標準版]
デスクトップ(GUI)対応で、必要最低限のソフトのみです。
・Raspberry Pi OS (32-bit) [full版]
デスクトップ(GUI)対応で、複数の開発環境、ゲーム、統合ソフト、
やツールなどを含みます。
・Raspberry Pi OS (32-bit) [Lite版]
コンソール(CUI)対応で、必要なソフトのみです。
があります。
※この他にも、利用目的に合わせた OS が多くあります。
Zero で、遠隔利用をする場合、
Raspberry Pi OS (32-bit) [Lite版]
で良いのですが、インストール後の設定や、
設定変更がコマンド打鍵となります。
SDカードに余裕があり、コマンドは苦手という方は、
Raspberry Pi OS (32-bit) [標準版]
のインストールをおすすめします。
※私は素人なのでもちろん[標準版]利用です。
今回は、この中で、
Raspberry Pi OS (32-bit) [標準版]
をインストールしてみます。
この設定内容は、キーボード、マウスの接続が、
有線接続である前提で記載しています。
Raspberry Pi 財団の公式ページから、
https://www.raspberrypi.org/software/
![Raspberry Pi 財団の公式ページ](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/pi_os1001_1.png)
"Raspberry Pi Imager" という
OS用SDカードを作成するソフトをダウンロードします。
![ダウンロード選択](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/pi_os1002_1-2.png)
ダウンロードしたファイルを
Wクリックしてインストールを実行します。
1.Welcome to Raspberry Pi Imager Setup 画面で、
「インストール」を選択します。
![Welcome to Raspberry Pi Imager Setup 画面](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/pi_os1003_1.png)
2.Installing 画面が表示され、進行状況が表示されます。
![Installing 画面](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/pi_os1004_1.png)
3.Welcome to Raspberry Pi Imager Setup 画面で、
「Finish」を選択します。
※"Run Raspberry Pi Imager"に チェックした状態
に場合は、"Raspberry Pi Imager"が起動します。
まだ、SDカードへの書き込み準備ができていない
場合は、チェックを外しておきます。
![Welcome to Raspberry Pi Imager Setup 画面](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/pi_os1005_1.png)
Raspberry Pi OS用のSDカードを作成します。
1.PCのSDカードを接続します。
このとき、Windows でドライブとして認識されるたことを
確認しておきます。(ドライブ名を確認しておく)
※SDカードは最低限、8GBは必要です。
16GB 以上を利用されるのが良いのでは。
![SDカードのドライブ表示](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/pi_os2001_1.png)
2.インストールした "Raspberry Pi Imager" を起動します。
Windowsスタート→「Raspberry Pi 」
→「Raspberry Pi Imager」を選択します。
!["Raspberry Pi Imager" の起動](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/Raspberry1_001_01_1.png)
3.表示された、Raspberry Pi Imager 画面の
Operating System 項目から、
「Raspberry Pi OS (32-bit)」 を選択します。
![Operating System選択1](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/Raspberry1_001_02_2.png)
![Operating System選択2](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/Raspberry1_001_03_1.png)
4.Stotage 項目から、
Windowsで認識されたSDカードのドライブを選択します。
※ドライブを間違えないよう細心の注意が必要です。
間違えて他のドライブを選択するとそのドライブの
内容が書き換えられてしまいます。
![インストールドライブ選択1](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/Raspberry1_001_04_1.png)
![インストールドライブ選択2](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/Raspberry1_001_05_1.png)
5.Operating System 項目、Stotage 項目を再確認し、
"WRITE" をクリックします。
![書き込み実行](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/Raspberry1_001_06_1.png)
このとき、"Warning" 画面が表示されますので、
「Yes」を選択します。
![警告確認](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/pi_ere2001_1.png)
6.作成の進行状況が表示され、完了すると、
"Write Successful"画面が表示されます。
「CONTINUE」 をクリックして完了です。
![進捗状況表示](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/pi_ere2002_1.png)
![書き込み完了](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/pi_ere2004_1.png)
※この後、Mictosoft Windows の
フォーマットの確認画面が表示されることがあります。
これは、SDカードのフォーマット形式が
一部 Raspberry Pi OS 用に変更されたことによるもので、
「キャンセル」を選択します。
![フォーマット確認](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/pi_os2002_1.png)
出来上がったSDカードを取り外し、
再度接続してみると、二つのドライブができています。
※片方のドライブにはWindowsではアクセスできません。
![SDカードのドライブ表示](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/pi_os2003_1.png)
これで Raspberry Pi 用の OS SDの出来上がりです。
参考:
作成された Raspberry Pi 用の OS SDカードは、
Windows OSでそのまま利用することはできません。
利用する場合は、WIndows OS 用のフォーマット形式に
変更する必要があります。
1."Raspberry Pi Imager" を起動します。
Windowsスタート→「Raspberry Pi 」
→「Raspberry Pi Imager」を選択します。
!["Raspberry Pi Imager" の起動](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/Raspberry1_001_01_1.png)
2.表示された、Raspberry Pi Imager 画面の
Operating System 項目から、「Erase」を選択します。
![処理選択画面](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/Raspberry1_001_02_3.png)
![削除選択](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/pi_os3002_2.png)
3.Stotage 項目から、
SDカードのドライブを選択します。
※ドライブを間違えないよう細心の注意が必要です。
間違えて他のドライブを選択するとそのドライブの
内容が書き換えられてしまいます。
![ドライブ選択1](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/pi_os3003_2.png)
![ドライブ選択2](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/pi_os3004_1.png)
4.Operating System 項目、Stotage 項目を再確認し、
"WRITE" をクリックします。
このとき、"Warning" 画面が表示されますので、
「Yes」を選択します。
![書き込み実行](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/pi_os3005_1.png)
![警告表示](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/pi_ere1001._1png.png)
5.作成の進行状況が表示され、完了すると、
"Write Successful"画面が表示されます。
「CONTINUE」 をクリックして完了です。
![進捗状況表示](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/pi_ere1002_1.png)
![書き込み完了](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/pi_ere1003_1.png)
これで、Windows OSで使用できるSDカードとなります。
![SDカードのドライブ表示](https://shinog.jp/wp-content/uploads/2021/08/pi_ere1004_1.png)
初期起動時の設定は、その2に記載しています。