WindowsでPython環境設定(その3)

その1では、Python言語をインストールして、メモ帳を使って。
その2では、コード エディター(Visual Studio Code)使って。
最後に、
その3では、開発環境としてよく使用されている、eclips環境を試してみます。
eclipsは、なかなかの優れもので、いろいろな言語の開発環境として使用されています。

1.ダウンロード
  Pleiades All in One とよばれる、Eclipse 本体と日本語化 Pleiades プラグイン
  およびプログラミング言語をまとめたパッケージとして配布されています。
  これをし使用する場合は、別途 Python 言語プロセッサのインストールは
  必要ありません。(Pleiades All in One 内に既に設定されています)

  MergeDoc Projectサイトからダウンロードします。
   https://mergedoc.osdn.jp/

  Pleiades All in One ダウンロード欄より、
  ”Eclipse 2020 最新版” を選択します。
  ※現在では、”Eclipse 2021 最新版” が公開されています。

MergeDoc Projectサイト
MergeDoc Projectサイト

  Pleiades All in One Eclipse ダウンロード ページより、
  ”Windows 64bit Full Edition” で、 ”Python” を選択します。
  ※ご使用のマシン環境に合わせて選択します。

ダウンロード選択
ダウンロード選択

  表示されたページから、
   ”https://ftp.jaist.ac.jp/pub/mergedoc/pleiades/2020/pleiades-2020-12-python-win-64bit-jre_20201101.zip”
  をクリックします。

ダウンロード
ダウンロード

  これでダウンロードは完了です。
  が、この Eclipse Pleiades All in One パッケージはサイズが大きく、
  ダウンロードには結構時間が掛かります。

  私がダウンロードしたときは、
  ”pleiades-2020-12-python-win-64bit-jre_20201101.zip”
  約683MBで、5分ほどでした。

  このファイルは、zip形式で圧縮されています。
  Pleiades All in One Eclipse ダウンロードページに注意記載がありますが、
  ファイルパス名が長いため、Windows では 7-Zip で解凍するよう指定されています。
  ※他の解凍ソフトでも試してみましたが、解凍中にエラーメッセージが表示され、
   中断されてしまいました。

  続いて、解凍ソフトの7-Zip をダウンロードしインストールします。
  7ZIPの公式サイトからダウンロードします。
   https://sevenzip.osdn.jp/
   https://sevenzip.osdn.jp/download.html
  私の場合は、”64ビット x64” 版をダウンロードしました。
   ファイル名:7z1900-x64.exe

7ZIPの公式サイト
7ZIPの公式サイト

  ダウンロードした、 ”7z1900-x64.exe” をダブルクリックし実行します。
  表示されたインストー画面の、
  ”Install”ボタンをクリックすれば、インストールは完了です。

インストール開始
インストール開始
インストール完了
インストール完了

2.インストール(展開・配置)
  ダウンロードした Pleiades All in One Eclipse は、
  インストールの必要はありませんが、zip形式で圧縮されていますので、
  解凍し適切なところに置く必要があります。

  私の場合は、解凍したPleiades All in One Eclipseを、
  C:\(Cドライブのルート)に置くことにします。
  ダウンロードした
   ”pleiades-2020-12-python-win-64bit-jre_20201101.zip”
  を右クリックし、
  メニューから、7-Zip→ここに展開 を選択します。

Pleiades All in One Eclipse の展開
Pleiades All in One Eclipse の展開

  展開した位置に、
   ”pleiades”
  というフォルダが作成され、その中に展開されています。
  展開したサイズは、約1.4GBでした。・・・容量注意です。(^_^;)

  この、”pleiades” フォルダを C:\(Cドライブのルート)へ移動します。
  これでインストールは完了ですが、
  デスクトップに起動用のショートカットを作成しておきます。
  C:\→pleiades→eclipseフォルダに移動します。
  eclipseフォルダ内の eclipse.exe を右クリックし
  表示メニューより、送る(N)→デスクトップ(ショートカット作成)を選択します。
  これで完了です。

ショートカットの作成
ショートカットの作成

では、eclipse で Python 言語の翻訳・実行をしてみます。

デスクトップに作成した”eclipse.exe”のショートカットをダブルクリックして、
eclipse を起動します。
※起動用のショートカットを作成しなかった場合は、
 C:\→pleiades→eclipseフォルダ内の”eclipse.exe”をダブルクリックして、
 を起動します。
※この eclipse は、windowsインストールされていませんから、
 Windowsのスタートメーニューに登録はありません。

Eclipse プラットホーム ランチャー
ワークスペースとしてのディレクトリー選択画面が表示されます。
このワークスペースは、作成したプロジェクト(プログラム群)を保存するフォルダの
場所と名前を指定します。
いろいろな言語やプロジェクト毎に変更したい場合は、適切に指定します。
今回はこのまま、”../workspace”で問題ないので、起動(L)ボタンをクリックします。
※この時のワークスペースの位置は、C:\pleiades\workspace となります、

Eclipse プラットホーム ランチャー
Eclipse プラットホーム ランチャー

”システム PYTHONPATHの変更されました”画面は表示されます。
各項目にチェックが付いていると思いますが、変更せず、
”選択された変更を適用(未選択を無視)”ボタンをクリックします。
これで、Eclipse の起動は完了です。

システム PYTHONPATHの設定
システム PYTHONPATHの設定

今回は、
 ・Pydev プロジェクト名:py_project1
 ・Pydev パッケージ名:py_pack1
 ・Pydevモジュール名:py_hello1
 ・プログラミング内容:"Eclipse Python" と表示する
として作成してみます。

では、プログラミングです。

Eclipseで、Python言語プログラミングをする場合、
 ・ソースファイルは、モジュールとして作成する。
 ・モジュールは、Pydev パッケージに所属する。
 ・Pydev パッケージは、Pydev プロジェクト所属する。
というルールでファイル管理されています。

では、このルールに従ってプログラミングしてみます。

1.プロジェクトの作成
 メニューの「ファイル」→「新規」→「Pydevプロジェクト」を選択します。

プロジェクトの作成1
プロジェクトの作成1

 表示された、Pydev プロジェクト画面の
 プロジェクト名に、”py_project1”と入力し、”完了”ボタンをクリックします。

プロジェクトの作成2
プロジェクトの作成2

2.パッケージの作成
 Pydev パッケージ・エクスプローラー画面の、 
 ”py_project1”を右クリックし、表示メニューから、「新規」→「Pydevパッケージ」を選択します。

パッケージの作成1
パッケージの作成1

 表示された、create a new Python package画面に
 名前に、”py_pack1”と入力し、”完了”ボタンをクリックします。

パッケージの作成2
パッケージの作成2

 ※PyDevのデフォルトEclipse設定画面が表示される場合は、変更せず「OK」ボタンをクリックします。

パッケージの作成3
パッケージの作成3

3.モジュールの作成
 Pydev パッケージ・エクスプローラー画面の、 
 ”py_pack1”を右クリックし、表示メニューから、「新規」→「Pydevモジュール」を選択します。

モジュールの作成1
モジュールの作成1

 名前に、"py_hello1"と入力し、”完了”ボタンをクリックします。

モジュールの作成2
モジュールの作成2

 ※テンプレート画面が表示される場合は、「Emtpy」のまま変更せず「OK」ボタンをクリックします。

モジュールの作成3
モジュールの作成3

4.編集窓(中央上窓)のタグより、”py_hello1(py_pack1)”を選択し、
  print("Eclipse Python")
 とプログラミングします。

プログラミング
プログラミング

翻訳・実行してみます。
メニュー「実行(R)」→「実行(S)」→「Python実行」を選択します。

翻訳・実行1
翻訳・実行1

または、
編集窓で右クリック→「実行(R)」→「Python実行」を選択します。

翻訳・実行2
翻訳・実行2

このとき、作成したプログラムが保存されていない場合は、
”保存して起動”メッセージが表示されますので、「OK」ボタンをクリックします。

ファイルの保存確認
ファイルの保存確認

これで、コンソール窓(右下窓)に
"Eclipse Python"
と実行結果が表示されれば成功です。

翻訳・実行結果(正常実行時)
翻訳・実行結果(正常実行時)

全角を含む表示プログラムですが、
文字化けを起こしたり、エラー表示されたりで、実行できない場合があります。

翻訳・実行結果(エラー発生時)
翻訳・実行結果(エラー発生時)

print("EclipseでPythonプログラミング")
のように、プログラミングの表示内容等で全角文字を使用する場合は、
Pydevモジュールの先頭行に、

# -*- coding: utf-8 -*-
または、
# coding: utf-8

の一行を追加します。

全角文字対応記述
全角文字対応記述

作成したプロジェクト等を削除する場合、
Pydev パッケージ・エクスプローラー画面の、 
”py_project1”を右クリックし、表示メニューから、「削除」を選択します。
リソースの削除画面が表示されますが、
”ディスク上からプロジェクト・コンテンツを削除(D)(元に戻せません)”
にチェックをせず「OK」をクリックした場合は、管理からは外されますが、
ワークスペースフォルダ内にファイル群が残ります。
このため同じ名称のプロジェクト等が作成できませんので、
再作成する場合や不要な場合は、チェックを付けて削除します。

プロジェクトの削除
プロジェクトの削除
 プロジェクトの削除確認
プロジェクトの削除確認

また、チェックを付けずに削除したファイルを再利用する場合は、
メニュー「ファイル(F)」→「インポート(I)」を選択します。

プロジェクトのインポート1
プロジェクトのインポート1

選択画面より、「一般」→「既存のプロジェクトをワークスペースへ」→「次へ」を選択します。

プロジェクトのインポート2
プロジェクトのインポート2

インポート画面より、ルートディレクトリーの選択(T)の「選択」ボタンをクリックして、
ワークスペースフォルダ内のプロジェクトを選択します。

プロジェクトのインポート3
プロジェクトのインポート3

これで、再利用することができます。

Python言語の開発環境も整いました。

Python言語で、ターミナルソフトや簡易サーバなどを作成し、
Arduino との通信ができそうです。
・・・私の技量ではとてもとても。。。